ポール・ケアホルム「PK-22」

 PK-22は、曲げ加工により前後を一体としたスチール製の2本の脚部、大きく円弧を描くスチール製の2本の貫(水平材)、左右に金属フレームを入れた牛革製クッションの5つの部材からなっています。

 第二次大戦後の近代産業の形態である、専門工場によるパーツ生産とアッセンブルという考え方に沿って、当時導入されたばかりの、六角の穴を穿った黒色のシリンダー状ヘッドのボルトで組み立てます。

 人が座ったときの荷重によってわずかに前後に開くときの動きで床を傷付けないように、脚の先端は床面に平行に曲げられ、さらにその先はわずかに上向きになっており、それが浮き立つような軽快感を生み出しています。貫は、座った時の荷重によって座面が中央に引っ張られる力を支えつつ、落ち込んだ座に接しないように配慮されています。

 当時の北欧では一般的でなかった加工であるスプリング鋼のクロームメッキつや消し仕上や、エッジ部分の面取りには、何度も試作を重ね、納得のいくものを見出して完成された一脚です。背と座の張りには、牛革、藤、キャンパスがありますが、いずれも入手可能な限り良質なものを選んでおり、加工についても、荷重によるシートと心材とのズレを防ぐため、牛革やキャンパスの縫い加工のステッチひとつにも厳格な水準を設けていたといいます。藤張りについても、平張り部分はもちろん、端部のかがり編みの幅寸法まで、繊細な加工が求められていました。

 

 

 

 

 

 

 

 


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